2026年3月、市ヶ谷にあるフランス料理店「シェ・オリビエ(Chez Olivier)」でランチをいただきました。
ミシュランガイド東京で8年連続一つ星を獲得し、食べログ「フレンチ TOKYO 百名店 2025」にも選出されている、市ヶ谷を代表する本格派フレンチです。フランス人シェフが手がける「料理×ソース×ワイン」のマリアージュを、ハレの日にふさわしい上品な空間で味わえる一軒。
今回は、ウェルカムドリンクから始まり、アミューズ、前菜、魚料理、メイン、デザートまで、コースの全品を写真とともにレポートしていきます。
シェ・オリビエとは?
シェ・オリビエは、フランス・ボルドー出身のオーナーシェフ、オリビエ・オドス氏が2009年に市ヶ谷で開業したフランス料理店です。「フランス人シェフが作る、本物のフランス料理」をコンセプトに掲げ、長年フレンチファンから愛され続けている名店です。
オリビエシェフは、16歳から料理の世界に入り、パリの2つ星「ラ・トゥール・ダルジャン」で副料理長を務めた後、2000年に料理学校「ル・コルドン・ブルー」の料理教授として来日。東京校・神戸校のテクニカルディレクター、エグゼクティブシェフを歴任し、2009年9月にシェ・オリビエをオープンしました。
素材を隠さず美味しさを引き出すソース作りと、基礎に忠実な正統派フレンチが信条。野菜は全国の生産者から届くオーガニックを多く使用し、パンやバター、アイスクリーム、ソルベに至るまですべて自家製にこだわっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 店名 | シェ・オリビエ(Chez Olivier) |
| ジャンル | フランス料理 |
| オープン | 2009年9月 |
| オーナーシェフ | オリビエ・オドス(Olivier Oddos) |
| 受賞歴 | ミシュランガイド東京 8年連続一つ星 / 食べログ フレンチ TOKYO 百名店 2025 選出 |
| 席数 | 約30席(テーブル席・カウンター席) |
| 個室 | なし |
店内の雰囲気とサービス
市ヶ谷駅から徒歩5〜8分、麹町郵便局の裏手にある路面店。外には大きな赤い看板と木製のドアが目印で、一歩足を踏み入れるとパリのビストロを思わせる温かい空間が広がります。
白を基調とした落ち着いた店内には、糊のきいた真っ白なテーブルクロスが敷かれたテーブル席と、キッチンを眺められるカウンター席が配置されています。格式はありつつも不思議とリラックスできる雰囲気で、フランス人のゲストも多く見かける、まさに「本物」のフレンチレストランです。
サービススタッフは料理やワインの説明を丁寧にしてくださり、時にはオリビエシェフ自らがゲストに料理を運び、笑顔で言葉を交わす場面も。記念日やデート、女子会、少しきちんとした会食まで、幅広いシーンで使いやすい一軒です。
ランチコースの内容
今回いただいたのは、前菜・魚料理・肉料理・デザートの全4品からなるランチコース。アミューズや自家製パン、食後のコーヒー、プチフールまで含まれており、ランチでも非常に満足感のある内容でした。
ペアリングには、南フランス・ラングドック地方の「Rose Mont Rose クレマン・ド・リムー ブリュット・ロゼ(Bernard et Olivier Coste)」をグラスでオーダー。世界最古のスパークリングワイン発祥地リムーで造られた、繊細でエレガントな泡が春らしい一杯です。

ウェルカムドリンク|苺のロゼカクテル
席に着くと、まずは華やかなウェルカムドリンクが登場。グラスの底にはたっぷりの苺のコンポートが沈み、上からロゼスパークリングが注がれた、まさに春を告げる一杯です。
細かい泡が立ち上るたびに、苺の甘酸っぱい香りがふわりと広がります。見た目の美しさはもちろん、これから始まるコースへの期待を高めてくれる、心憎い演出でした。

アミューズ・ブーシュ|彩り豊かな前菜の盛り合わせ
続いて運ばれてきたのは、長方形の石板に美しく盛り付けられたアミューズ・ブーシュ。鮮やかなピンクのビーツのメレンゲ、緑のソースをのせた小さなフィナンシェ、黒いレース状の繊細なチュイルにのせられたオリーブのペースト風の一口など、見た目のインパクトも抜群です。
一つひとつが小さな宝石のような佇まいで、口に運ぶたびに食感と味わいの変化を楽しめます。ハーブの香り、ナッツのコク、野菜の甘み——それぞれが計算され尽くした絶妙なバランスで、最初の一皿から「これは期待できる」と確信させる完成度の高さでした。

アミューズ|カプチーノ仕立ての一皿
続いては、小ぶりな白い器に注がれた、ふわふわのムース状のスープ。優しい色合いの泡の上には、細かく刻んだ野菜やハーブが散らされ、見た目にも繊細です。
スプーンですくうと、まろやかな旨味が口いっぱいに広がり、続いて素材の凝縮された香りが鼻に抜けていきます。クリーミーでありながら後味は驚くほど軽やか。フレンチらしい技術が随所に光る、丁寧な仕事を感じる一皿でした。

自家製パンと有塩バター
シェ・オリビエの名物の一つが、毎日焼き上げる自家製パン。今回は表面はパリッと香ばしく、中はもちもちとした気泡たっぷりのカンパーニュをいただきました。
添えられたバターは、北海道産のフレッシュな牛乳から作られる自家製の有塩バター。クリーミーでコクがありつつ、塩のアクセントが効いていて、パンとの相性は完璧。これだけで一皿の料理として成立するほどの完成度で、おかわりしたくなる美味しさでした。

前菜|帆立貝のカルパッチョ 焼きリーキ添え
前菜は、薄くスライスした帆立貝のカルパッチョを土台に、香ばしく焼き目をつけたリーキ(長ねぎ)、紅芯大根のピクルス、ナスタチウムの葉が美しく盛り付けられた一皿。琥珀色のソースが皿の上に円を描き、まるで春の庭園のような佇まいです。
帆立の柔らかな甘みに、焼きリーキの香ばしさとほのかな苦み、紅芯大根の酸味、ナスタチウムのピリッとした辛みが重なり、口の中でいくつもの味わいが交差します。素材の引き算と足し算が絶妙で、フランス人シェフの哲学である「素材を隠さず引き出す」料理を体現した、印象に残る一皿でした。

魚料理|オマール海老とビーツのプラ・プランシパル
魚料理は、プリッとした食感のオマール海老と、しっとり煮込まれたビーツを組み合わせた華やかな一皿。深いブラウンのソースが皿の中央に広がり、艶やかな赤紫のビーツとオマール海老のオレンジが対照的に映えます。皿全体に散らされた白い粒が、まるで星空のような演出です。
オマール海老の繊細な甘みに、土の香りを感じるビーツの深いコクが寄り添い、ソースは赤ワインを思わせる重厚な味わい。海と土の素材を融合させた、フレンチらしい力強い構成で、グラスの泡がぐんぐん進む一皿でした。

肉料理|鴨胸肉のロースト 赤ワインソース
メインは、大理石模様の美しい皿に盛り付けられた鴨胸肉のロースト。中心はロゼ色に絶妙な火入れがされ、表面は香ばしく仕上げられています。骨付きの部位もそのまま添えられ、ボリューム感もしっかり。付け合わせには焼き玉ねぎ、ジャガイモのピュレ、グリーンの葉野菜が彩りよく配置されています。
ナイフを入れると鴨肉の旨味あふれる肉汁がほとばしり、噛むほどに脂の甘みと赤身のコクが広がります。深く煮詰めた赤ワインソースは、フレンチでしか味わえない濃厚さがありながら、後味は驚くほどクリア。シェ・オリビエの真骨頂とも言える「ソース」の完成度を、しっかりと味わえる一皿でした。

デザート|苺とピスタチオのデセール
デザートは、サクサクのサブレを土台に、鮮やかなグリーンのピスタチオクリームをたっぷりと絞り、白いチョコレートのディスクで蓋をした美しい一皿。トップにはフレッシュな苺、ピスタチオのキャラメリゼ、そして真っ赤な苺のソルベがクネル状にのせられ、皿の周りには苺のソースが艶やかに広がります。
スプーンを入れると、サクッ、ふわっ、ひんやり——と異なる食感が次々に重なり、ピスタチオの香ばしさと苺の酸味、ホワイトチョコレートの優しい甘さが見事に調和します。春らしい色彩と季節感あふれる組み合わせで、コースのフィナーレを華やかに飾ってくれました。

プチフール|繊細なチョコレートの一皿
食後のコーヒーとともに供されたのは、ゴールドの縁取りが施されたエレガントな皿に盛り付けられたチョコレートのプチフール。透かし模様の繊細なチョコレートの飾り、なめらかなショコラクリーム、香ばしいチョコレートのチュイルなど、小さな器の中にショコラトリーの技法が詰め込まれています。
ひとくちサイズながら、それぞれに異なる食感と香りがあり、最後の一口まで丁寧に作られていることが伝わってきます。コースの締めくくりにふさわしい、上質な余韻を残してくれる一皿でした。

シェ・オリビエの総合レビュー
料理|素材・ソース・火入れで魅せる本格フレンチ
シェ・オリビエの料理は、派手な装飾や奇抜な演出に頼るのではなく、素材・ソース・火入れの三位一体でしっかりと満足させてくれるタイプの本格フレンチ。アミューズから始まり、前菜、魚、肉、デザートまで、一皿一皿の完成度が高く、コース全体を通してストーリーが感じられる構成でした。
特に印象的だったのは、料理ごとに表情を変える「ソース」。鴨胸肉に合わせた濃厚な赤ワインソース、オマール海老に寄り添うほろ苦いビーツのソース、帆立貝を引き立てる軽やかな酸味のソース——フランス料理の要であるソースが、これほど多彩に楽しめるお店は貴重です。
空間・サービス|隠れ家感と温かさが両立した大人の居場所
市ヶ谷駅近くにありながら、メインストリートから少し外れた立地にあるため、隠れ家のような落ち着いた雰囲気があります。店内は決して広くはありませんが、その分一組一組のゲストへの目配りが行き届いており、料理やワインの説明もきめ細やか。
オリビエシェフ自らが料理を運び、ゲストに語りかける場面もあり、格式はありつつも、どこかフランスのアットホームなレストランを思わせる温かさが魅力です。記念日、デート、友人との食事、少しきちんとした会食まで、「ちゃんと美味しいものをゆっくり楽しみたい日」に選びたい一軒でした。
こんな日におすすめ
- 記念日やお祝いのランチ・ディナー
- 大切な人とのデート
- 少しドレスアップして楽しむ女子会
- ご家族や目上の方との会食
- 本格フレンチをじっくり味わいたい日
まとめ
シェ・オリビエは、フランス人シェフが手がける正統派フレンチを、リラックスした空間で味わえる市ヶ谷の名店。ミシュラン一つ星を8年連続で獲得し、食べログ百名店にも選ばれている実力はもちろん、ホスピタリティと居心地のよさを兼ね備えた、まさに「ハレの日にふさわしい」レストランでした。
今回いただいたランチコースは、前菜から肉料理、デザートまで4品の構成ながら、アミューズ・パン・プチフールまで丁寧に作り込まれており、ランチでも十分にコースの世界観を堪能できる内容でした。これでこの価格は、間違いなくコストパフォーマンスの高い体験です。
市ヶ谷周辺で本格フレンチを楽しみたい方、特別な日のお店を探している方には、ぜひ一度足を運んでほしい一軒です。人気店なので、事前予約をお忘れなく。
アクセス情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 店名 | シェ・オリビエ(Chez Olivier) |
| 住所 | 〒102-0074 東京都千代田区九段南4-1-10 1F |
| 交通 | JR市ヶ谷駅 JR改札出口より徒歩約8分 / 東京メトロ有楽町線・南北線・都営新宿線 市ヶ谷駅 A3出口より徒歩約5分 |
| 営業時間 | ランチ 12:00〜14:30(L.O. 料理13:00 / ドリンク14:00) ディナー 17:30〜22:00(L.O. 料理20:00 / ドリンク22:00) |
| 定休日 | 日曜・月曜(祭日不定休) |
| 席数 | 約30席(テーブル席・カウンター席) |
| 予算 | ランチ ¥6,000〜 / ディナー ¥15,000〜(+サービス料10%) |
| 電話 | 03-6268-9933 |
| 支払い方法 | カード(VISA / Master / JCB / Amex / Diners) / QRコード決済(PayPay) |
| 公式サイト | シェ・オリビエ 公式サイト |
※ 2026年3月訪問時の情報です。最新の営業情報・コース内容は、公式サイトまたはお電話でご確認ください。
