2026年1月、西荻窪にある「中国食酒坊 まつもと」でディナーをいただきました。
ミシュランガイドのビブグルマンに選出された実績を持つこのお店。いわゆる「町中華」とは一線を画す、洗練されたヌーベルシノワ(新中華)が楽しめると聞いて、以前からずっと気になっていました。
今回は、実際にいただいたお料理を写真とともにレポートしていきます。
中国食酒坊 まつもととは?
「中国食酒坊 まつもと」は、JR西荻窪駅北口から徒歩約2分の路地裏にひっそりと佇む中華料理店です。
オーナーシェフの松本健二さんが奥様と二人で切り盛りしており、席数はわずか14席。「大人の隠れ家」という表現がぴったりの、こぢんまりとした空間です。
最大の特徴は、長崎県五島列島から直送される天然魚を使った料理の数々。ハタ、カサゴ、マダイなど、なかなかお目にかかれない地魚を中華風の刺身や蒸し物に仕立ててくれます。松本シェフは油を極力控えた調理を心がけているそうで、中華料理なのに最後まで胃にもたれない軽やかさが印象的でした。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 住所 | 東京都杉並区西荻北3-22-22 第7フロントビル1F |
| アクセス | JR中央線 西荻窪駅 北口より徒歩約2分 |
| 営業時間 | ランチ 11:30〜15:00 / ディナー 17:00〜 |
| 定休日 | 火曜日 |
| 席数 | 14席(カウンター・テーブル) |
| 予算目安 | ランチ 〜2,000円 / ディナー 6,000〜8,000円 |
| 予約 | ネット予約可(食べログ・ぐるなび) |
本日のおしながき
席に着くと、手書きの「本日のおしながき」が手渡されます。

赤いマーカーで印がつけられた品書きには、海老のフリットマヨネーズソース、上海蟹料理、白子入り麻婆豆腐、カキとキノコのクリーム煮トリュフの香りなど、心をくすぐるメニューがずらり。お値段は一品1,000円台後半〜3,000円台と、一般的な中華に比べるとやや高めですが、素材のクオリティを考えると十分に納得できる価格設定です。
この日は五島列島から届いた天然魚を中心に、気になるメニューをいくつかオーダーしました。
いただいたお料理
天然魚の中華風カルパッチョ

まず最初に運ばれてきたのが、五島列島直送の天然白身魚を使った中華風カルパッチョ。
グレーのお皿いっぱいに薄造りにされた白身魚が並び、中央にはベビーリーフやルッコラがふわりと盛り付けられています。醤油ベースのタレに胡麻がたっぷり振られ、黒胡椒のアクセントがピリッと効いていました。
ひと口食べて驚いたのは、魚の鮮度の高さ。透き通るような身はぷりっとした弾力があり、噛むたびにほんのりとした甘みが広がります。中華の調味料でありながらどこかイタリアンのカルパッチョを思わせるような、まさにヌーベルシノワらしい繊細な一皿でした。
天然魚の丸揚げ

続いて登場したのは、天然魚をまるごと一尾カリッと揚げた豪快な一品。
白い器に横たわる姿は迫力満点で、パリパリに揚がった鱗がまるで鎧のよう。甘辛い醤油ベースのタレがたっぷりと敷かれ、仕上げにパクチーが添えられています。
外はサクサク、中はふっくらと蒸されたような身の食感が絶妙。鱗ごとバリバリといただけるのが楽しく、タレを絡めるとご飯が欲しくなる味わいです。五島列島の天然魚だからこそ成り立つ、素材力を存分に感じられる料理でした。丸ごと一尾の見た目にもインパクトがあり、テーブルに運ばれてきた瞬間に歓声が上がること間違いなしです。
大海老のフリット マヨネーズソース

こちらはお店の看板メニューのひとつ。スレートの黒いプレートの上に、ルッコラのベッドを敷いてゴロッと大きな海老フリットが並びます。
一般的な「エビマヨ」を想像していると、いい意味で裏切られます。まず海老がとにかく大きい。衣はサクッと軽く、中の海老はプリプリで弾けるような食感。そこにかかるマヨネーズソースはなめらかでコクがありながらもくどくなく、ピンクペッパーの華やかな香りが上品なアクセントになっていました。
ここまで洗練されたエビマヨは初めて。居酒屋や大衆中華で食べるそれとは完全に別物で、まさに「ヌーベルシノワのエビマヨ」という表現がしっくりきます。
全体の感想
「町中華」のイメージを覆す繊細な本格派
正直に言うと、訪問前は「西荻窪の小さな中華屋さん」というカジュアルなイメージを持っていました。しかし実際に料理をいただいて、その印象は完全に覆されました。
五島列島から直送される天然魚の質の高さ、油を極力抑えた軽やかな調理、フレンチやイタリアンのエッセンスを取り入れた盛り付け。どの料理にもシェフの確かな技術とセンスが光っていて、ミシュランのビブグルマンに選ばれ続けている理由がよくわかりました。
価格は「やや高め」、でもそれ以上の価値
ディナーの予算は一人6,000〜8,000円程度。一般的な中華料理店と比べると少しお高めですし、一品あたりのボリュームも控えめです。
ただ、この素材の質と調理のクオリティを考えると「高い」というより「正当」という感覚。「量をたくさん」というよりも、一品一品をじっくり味わいながらお酒と合わせて楽しむ——そんな大人の中華の楽しみ方にぴったりのお店です。
知る人ぞ知る隠れ家的な雰囲気
14席のこぢんまりとした店内には、落ち着いた照明とジャズが流れる心地よい空間が広がっていました。路地裏にひっそり佇むロケーションも含めて、「知る人ぞ知る名店」という言葉がよく似合います。
カウンター席もあるので一人でもふらっと入りやすい雰囲気。ただし人気店のため、特にランチタイムは満席になることも多いそう。ディナーも予約しておくのがおすすめです。
まとめ:西荻窪に来たら外せない一軒
「中国食酒坊 まつもと」は、中華料理の概念が変わるようなお店でした。
五島列島直送の天然魚を使った中華風カルパッチョ、豪快な丸揚げ、洗練されたエビマヨ——どれも「こんな中華、初めて!」と思わせてくれる感動がありました。大衆的な町中華とは別次元の、ワインや紹興酒とともにゆったり楽しむ上質な中華。西荻窪に訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。
アクセス情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 店名 | 中国食酒坊 まつもと |
| 住所 | 東京都杉並区西荻北3-22-22 第7フロントビル1F |
| 交通 | JR中央線 西荻窪駅 北口より徒歩約2分 |
| 電話 | 03-3397-0539 |
| 営業時間 | ランチ 11:30〜15:00 / ディナー 17:00〜 |
| 定休日 | 火曜日 |
| 席数 | 14席 |
| 予算 | ランチ 〜2,000円 / ディナー 6,000〜8,000円 |
| 食べログ | 食べログページはこちら |